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2023年09月28日

心も身体も温まる「ぽっかぽか・熱海館1号館」

株式会社ぽっかぽか・ジャパンは、熱海の温泉街を見下ろし、相模湾を一望できる立地で、介護付き有料老人ホーム「ぽっかぽか・熱海館1号館」と、サービス付き高齢者向け住宅「ぽっかぽか・熱海館2番館」を運営しています。
天然かけ流し温泉の大浴場が完備されていて、この温泉を目当てに入居される方も多数おられます。
「おだやかに そしてやさしく いつも笑顔に出会える暮らし」をモットーにスタッフとともに実現させています。
今回取材に伺ったのは、「ぽっかぽか熱海館1号館」です。
インタビューに応じてくれたのは、代表取締役の里見浩則さん、介護支援専門員の大羽浩美さん、理学療法士の吉川夏未さんです。

外観

ぽっかぽか・熱海館の目指すもの

ではこの施設のコンセプトなど教えてください。

里見さん:今の介護保険制度が始まる前の措置の時代は、介護事業所が「介護をやってあげている」という上から目線の姿勢があったと思います。
そこで、私たちは介護を「おもてなし」と捉え、サービス業として提供してきました。
これを実現するには、スタッフ同士の信頼関係が構築されていることが大前提ですので、経営方針としても「チームケア」を大切にすることを掲げてきました。
心温まる介護施設をつくることをモットーにしてきたので、「ぽっかぽか」とネーミングしたのです。

それから、SDGsを大切にしているそうですね。具体的に教えてください。

里見さん:私は元エンジニアで大手企業で勤務し、ISO9001 の導入プロジェクトに携わっていました。マネジメントシステムを構築し、永続的に続く会社づくりをしていたので、持続可能な企業づくりは私の身にしみついているモノです。
介護事業に携わるようになって、介護業界には仕組みやルールがまだまだ確立していないことが多いことに驚いたのです。
事業が100年続いていくという仕組みを、今構築しないといけない。だから、SDGsの掲げる持続可能な社会ということを大切にしているのです。
また、SDGsでは貧困問題にも触れていますが、私たちに何ができるか考えた時に、低所得者や生活保護の方で、経済的に施設入居が困難な方に少しでも手を差し伸べられたらと取組んでいるのです。

身寄りのない方のサポートもしていると伺いましたが。

里見さん:数年前から、法人として身元引受や身元保証ができるようになっているのです。私が代表ですから、私が責任を追えば良いことなのですよ。
入居時に入院やお看取り、葬儀のことまで、費用を含め事前協議をしっかりしていれば、トラブルが起こることはありません。場合によっては荼毘に伏して、遺骨をお持ち帰ることまで私たちで支援しているのです。民間だからできることですし、入居者様のために何がベストなのかを整理していくと答えは出てきます。

困っている方がいると聞けば、大島まで行かれているそうですが、そのお話もお聞かせください。

里見さん:晴れた日にはここからも大島が見えるのですが、実は大島から東京へ行くよりも熱海の方がずっと近いのです。ですので、大島の島民の方は熱海の病院を多く利用されているのです。
大島には介護の入居施設(特別養護老人ホーム)は1か所しかないのに、様々な事情から定員が100名から85名に減ってしまったのです。しかも、個室は一部屋もなく多床室なのです。
今後、大島の方たちの迎え入れも積極的にしていく方針です。

大羽さん:私も先日、大島に行ってきたばかりですが、島ならではの色々な問題があることを垣間見てきました。
お会いした方は、隣接する家が全くない林の中の一軒家に一人でお住まいでした。お子様3人とも島から出て生活しており、訪問介護サービスのみが頼りとなっていました。介護度が進んでも、なかなか対応しきれていない現状があり、とても心配になりました。

大浴場
大浴場

ぽっかぽか・熱海1号館の魅力について

では、この施設のウリについて教えてください。

大羽さん:何と言っても、かけ流し天然温泉の大浴場と眺望ですね。熱海の花火大会を眺めることができるのは最高です。
1号館はもともと会社の保養所だったのですが、バブルの時代に建てられたので、年季は入っていますがつくりは贅沢なのです。
ソフト面で言いますと、介護スタッフの人間力を前面に出していきたいです。

里見さん:介護における人間力とは、入居者様の尊厳を理解し受け入れることです。本当に人は十人十色ですが、認める力や受容力が無いと介護に携わるのは難しいですよね。

吉川さんはいかがですか?

吉川さん:老人ホームは静かに暮らすところとイメージしている方も多いのではと思いますが、この施設には活発に過ごしている方が沢山おられます。
高齢になり、病気をしたり、施設に入居したりすると、社会参加が失われていくことが多いです。でも、ここは季節行事や訓練で外出する機会を設けているので、活動性や社会性があるのが魅力だと思います。
それから、熱海の有料老人ホームに理学療法士が在籍しているのは珍しいことなのですよ。リハビリスタッフがいることで、居住環境を整えたり、病気をお持ちの方でも、こうすれば外出できますと提案することもできます。

吉川さんはどのようなリハビリをここで提供しているのですか?

吉川さん:転倒しやすくなった方や、ご自分でトイレに行けなくなった方、食事が座って食べられなくなった方など、身体に問題を抱えた入居者様に関わっています。
個別機能訓練はお一人に対して週1~2回施行していまして、外に歩行訓練でお連れすることもあります。
ここではお看取りも対応していますが、そのような場合には、なるべく毎日関わりを持つようにしています。寝たきりなので、褥瘡ができないようにしたり、飲み込みの訓練をしたり。なるべく苦しみを緩和して、最後を迎えられるようにしているのです。

理学療法士 吉川夏未さん 
理学療法士 吉川夏未さん 

ぽっかぽか・熱海館が選ばれる理由

では、見学者がここに決められた理由など教えてください。

里見さん:見学者様のニーズに応えられることが喜ばれています。1号館は介護付き有料老人ホームで、ご自分のペースに合わせた生活ができます。一方併設している2号館はサービス付き高齢者向け住宅で、ケアマネージャーが所属する居宅介護支援事業所やデイサービスも付いているので、運動や創作活動にゲームなど活発に日常生活を過ごせます。
ですから、本人様の今までの生活スタイルやご性格によって、どちらでも選択できるわけです。
それから、認知症が進んでも、お看取り状態になっても、こちらで対応可能なので、最期までずっと入居し続けられることが高評価ですね。

他にもありますか?

大羽さん:熱海と言えば温泉ですね。やはり大浴場で温泉につかるのを楽しみにされる方は多いです。

里見さん:病院を退院後に施設を検討されている方も多く来られますが、医療面での安心感や、リハビリスタッフがいることが決め手になっていることも多々あります。

医療面についてもう少しお聞かせください。

里見さん:熱海には大きな総合病院が3つあります。その病院との連携も充実してきています。
特に海の見える病院は透析病棟を有していますが、透析の患者様をいかに受け入れるか取組んできましたので、1号館には3名、2号館には1名の方が入居されています。
医療面でも対応できるという強みを持つことは、介護施設としては大きなウリとなります。そこはしっかりこだわっていきたいです。

介護支援専門員 大羽浩美さん
介護支援専門員 大羽浩美さん

ぽっかぽか・熱海館に至る道のり

それでは、ここに至るまでのお話をお聞かせください。

吉川さん:私は母が看護師で、若い時から医療関係に関心がありました。
高校では医療に特化したコースを選んだのですが、病院実習に行った際、手術後にリハビリをして普段の生活に戻られる方たちの姿を印象深く見ていました。
またその後ですが、父がリハビリをしなければならない時期もあったのです。
入院して手術すれば完結ではなく、回復するまでにはリハビリが必要ですが、そこでリハビリの重要性を感じ、この道に進むこととしました。
病院には3年ほど勤務しましたが、入院期限が決められているため、リハビリする人の回転数も早く、その方たちが退院後にどうなっていくのか、関わりが持てないもどかしさがありました。
そこで、施設を検討するようになり、こちらに就職することになったのです。
施設で勤務していることで、どうしたら最後までその方の人生に寄り添うことができるのか考えながらできるので、やりがいがありますね。

大羽さんもお願いします。

大羽さん:新卒で測量関係の会社の営業として働いていました。その後、人と接する仕事がしたいと思い、ホテルのブライダル関係の営業に10年ほど就いていたところで、無理がたたって体を壊してしまいました。
そんなころ、義理の祖父が認知症となり、徘徊したりしていました。このことがきっかけとなり、介護の仕事を知り足を踏み入れたのです。
その時の思いとして、高齢になっても行きたいところにお連れできる仕事がしたいと介護を学び始めました。
私は温泉と花火が大好きなのですが、縁あってぽっかぽか熱海館のケアマネジャーとして、ここで働かせてもらっています。

では、里見さんもお話しください。

里見さん:私はエンジニアだったのですが、独立して経営コンサルを始めたのです。
コンサル先が介護事業をはじめて、そこのマネジメントを依頼されたのですが、その後も、何か所も介護施設に携わってきました。
元々は九州で活動してきたのですが、こちらに要請がありやってきたのです。
製品開発なら設計どおりにできるわけですが、人間に関しては思いどおりにはいきません。しかし、それもまた面白くて深みにはまってしまい、追及しているうちに今日に至った次第です。
色々試行錯誤しながらやりつつも、入居者様やご家族、スタッフから感謝されることがあります。それは救われる思いがして、嬉しい限りです。
縁あってここに来ていますので、ここで骨をうずめるつもりなのです。

今日は忙しい中、ありがとうございました。

代表取締役 里見浩則さん
代表取締役 里見浩則さん
 

取材後記:エントランスロビーのソファーに座って、駿河湾を眺めていると、つい取材に来たことを忘れてしまいそうでした。
「泊まって温泉につかりたいなぁ」と思わず口に出してしまいました。

施設情報

施設名 ぽっかぽか・熱海館1号館
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 静岡県熱海市西熱海町1-20-1
入居時費用 敷金 300,000~390,000円(家賃の5か月分)、入居一時金なし
月額費用 178,000円(一人部屋)~350,000円(二人部屋)
アクセス JR東海道本線熱海駅から、伊豆箱根バス「笹良ヶ台循環」にて(バス停)「成田山前」にて下車、徒歩10分
※タクシー利用の場合、JR熱海駅から約10分
居室
エントランス
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