1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. 老人ホーム取材レポート
  3. 介護職員初任者研修の資格体験談/13日目 移動移乗に大切なのは“声かけ”
2015年02月12日

介護職員初任者研修の資格体験談/13日目 移動移乗に大切なのは“声かけ”

筋肉を全く使わないと筋力は1日に3%程度低下?!

今日の介護職員初任者研修のカリキュラムは「移動移乗(いどういじょう)に関連した介護」です。移動移乗は文字通りで、車いすからイス、ベッド、浴槽、トイレ(便座)などに移動する動作のことです。トランスファーとも言います。「移動移乗といっても初任者研修では“基本の方法”を学ぶだけで、大切なことはコミュニケーション(会話)で、“声かけ”がとても重要」とのことでした。今日の先生は横浜市鶴見区にある特別養護老人ホームの先生、横浜市泉区の特別養護老人ホームの先生です。これまでも同じですが、現役の職員の方です。そのうちの1人は「仮面ライダーをこよなく愛す(子供と)」ライダー先生
です。

さて、移動移乗は介護の現場において頻度の高い介護のひとつではないかと思います。もちろん提供するサービス(特養、デイサービス、訪問介護など)やお客様の身体状況によって異なると思いますが、動きますよね。(といっても寝たきりとか色々な状況もありますが)私、お探し介護のA相談員が昨日リハビリに力を入れている「サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)」の館長にお会いしました。ちなみに、サービス付き高齢者向け住宅とは高齢者が継続して住める賃貸住宅として、安否確認のみを行うバリアフリーのサ高住もあれば、有料老人ホームとサービス内容が変わらないサ高住もあります。長くなりましたが、その館長は「介護する側としては、完全に寝たきりが一番楽だけど、寝たきりさせない介護が最も重要」と話していました。

寝たきりになり筋肉を全く使わないと筋力は1日に3%程度低下し、高齢者の場合1ヶ月寝たきりでいると多くの人が歩けなくなります。また寝たきりになると天井をずっと見ていることや様々なことが起因して意識低下もおきます。だから寝たきりはダメなのです。そのためには、「移動移乗」が必要なのです。

前回(介護初任者研修の12日目)のレポートはこちら

声かけだけでも移動移乗ができれば立派な介護

■移動移乗で大切なこと
≪お客様≫
身体状況、環境、やる気
≪介護者≫
生理学的根拠、個別ケア(声掛け、一部介助、全介助)

あと繰り返し先生が話していたのはコミュニケーション(声かけ)です。あと「極端な話、声かけだけでも移動移乗ができれば、それで良いし、それが専門職としての介助」です。
私はこの“声掛け”にも専門職としての技術があると感じました。相手がやる気がでるように、丁寧に、わかりやすく、理論的に、、、それでこそプロですよね。

■移乗
●イスからイスへ
基本的な動きとしては、
①イスに深く座っているものを移動がしやすいように浅く座りなおす
②お客様の足の位置を変えて、腰を浮かす
③介助者が太ももとお尻あたりを支えて、新しいイスに座りかえる
先生が繰り返しお話していたのは、「腰を痛めないようにするには」です。

≪介助の基本≫
1.体重移動
2.方向(目線)
3.バランス
4.タイミング
体重移動や方向は、自転車やスキーと同じですね。行きたい方向を見ると体の重心がかわり行きたい方向に進む。あとはバランスをとれるように(しっかりと支えられるように)、足や腕の位置を考える、タイミングはあくまでもご本人のタイミングに合わせて介助者が支援する。

声かけだけでも移動移乗ができれば立派な介護

車いす体験で介護される人の気持ち・視点になる

横浜市福祉サービス協会の初任者研修の場所(研修センター)はJR「関内駅」より徒歩3分、市営地下鉄線「関内駅」より徒歩1分のところにあります。車いす体験では、研修センターからJR関内駅に行きます。前に街で車いすの体験をしている集団を見かけたことがありますが、まさにその集団です。しかし、さすがに30名ちょっとでは多いので、半分のグループに分けて出陣です。エレベーターで渋滞、エントランスで渋滞、道路では一列になってお行儀よく体験です。私ごとですが、車いすを使っている友達と日本と海外を野宿旅したことがあり、もし「車いすのソムリエ」という資格があるならば最上位を取れるのではないかと自負しています。ですので、このレポートで初体験のように「人の目が気になりました」「段差が怖かったです」などと書くと当初の取材レポートの「リアルなレポート」から逸脱してしまうので皆さんの感想を書きます。

≪乗った人≫
視野が低くて怖かった、人の目が気になった、介助者の声かけが安心感を与えてくれた、思ったより道路がガタガタしていた、坂をくだるのが怖かった
≪押した人≫
他の人にぶつからないように気を使うのが大変だった、段差をこえるのが難しかった、道路だと押すのに力が必要だった、

皆さん色々な感想でした。これは私の持論ですが、大切なのは技術ではなく、“自然体”だと思っています。やはり外に出るということは介護を必要とする人にはリフレッシュできる大切な機会だと思います。そこで、介護する人・される人という関係では面白くないと思っています。だから、自分も外出を楽しみ、いつもとは少し違うゆっくりと流れる景色や会話を一緒に楽しむことが重要なのではないかと思っています。

■名言
(介護の技術は)カタチで覚えるのではなく、理由で覚える

「手や足を動かす場所や順序をカタチとして覚えるのではなく、どうして足を動かすのか、どうしてこの順序なのか、しっかり理由を覚えることが重要」とのことです。私も思わず「うん、うん」と思いました。

ちなみに私のレントゲンの結果は「異常なし」でした。あと、今日は取材が入っていました。学生に介護の仕事を紹介する雑誌とのことです。

車いす体験で介護される人の気持ち・視点になる

老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. 老人ホーム取材レポート
  3. 介護職員初任者研修の資格体験談/13日目 移動移乗に大切なのは“声かけ”
お気軽に相談員にお尋ねください