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2015年02月09日

介護職員初任者研修の資格体験談/11日目 お手伝いさんではなく、介護職としての援助者

家事援助はアイデアマンであるべし?!

「関東でも積雪か(ニュースより)」
遅刻&休むと補講になってしまうので天気が気になります。何故か仕事以上にー。

今日の介護職員初任者研修のカリキュラムは「生活と家事」「快適な居住環境整備と介護」です。先生は、横浜市戸塚区にある介護事務所の副所長です。介護の世界には、ホームヘルパー3級から始めたそうです。ホームヘルパー3級は、身体介助のない介護職で入門的な位置づけで現在は新に取得することはできなくなり(廃止になり)介護職員初任者研修に一本化されました。

■家事援助はアイデアマンであるべし?!
家事援助としての制度上のサービスは、介護保険制度の訪問介護のなかの生活援助として位置づけられています。ですので、お手伝いさんではなく、介護職としての援助者です。女性の方であれば、普段家事をされている方が多いと思うので比較的イメージしやすいと思いますが、これが大変なんですよね。それは「それぞれの家の“こだわり”」がひとつの理由です。この“こだわり”は私の個人的な見解ですが“意識している”ものではなく、“身についている”ものなので、当然介護職自身にも身についているその人の“こだわり”があるので家事援助は難しいですね。でも、基本的には介護職のベースは利用者主体ですので利用者の生活習慣や、価値観などを尊重して、専門職としてどうすれば自立した生活を送ることができるかたくさん考え、臨機応変に対応しながらアイデアマンでなくてはならないのではないかと思います。私、A相談員(男です)は調理のレパートリーはないので、「クックパッド」ですね。食材を複数入れれば、レシピが出てきます。困ったら使ってみてください。

■(先生の)家事援助の調理テクニック(一部だけですが)
・できることは調理器具(皮むき器など)を活用して利用者にしてもらう
・味付けは薄くして味見をしてもらいながら調整
・食材はなるべく使い切る(遠慮しすぎて使わないと結果的に賞味期限が切れる場合がある)
・レンジを上手に活用して時短調理
・ミキサー食には、絹豆腐を少し入れるととろみがつき元味を崩しにくいので良い
・食材は全部を全て切る前に一部を切って大きさを利用者に確認
・自然の流れでできることはやってもらう
・「ありがとうございます」は、ちゃんと言う

前回(介護初任者研修の10日目)のレポートはこちら

自分の家に知らない人を入れるのに抵抗がある日本人

日本人の女性は、自宅に知らない人を入れることに抵抗がある人が多いと思います。私の母親も実家で介護保険を活用してヘルパーさんに支援してもらったことがあります。当初「嫌だ」と言ってなかなか一歩(導入)が進みませんでしたが、すごく良いケアマネージャーさんに出会い、結果的にはサービスを活用し、母親や家族(父親、姉、私)の負担は軽減されました。でも、この第一歩がとても大変なのが現実です。担当してくれたケアマネージャーさんが「嫌なら辞めればいいんですよ」というのが決め台詞で母親はそれに納得してチャレンジしたようです。大切なのは「説得」ではなく「納得」です。結果的には、その後介護ベッドや手すりなども活用し、またそれまで父親(仕事をしていたので)が主で行っていた調理や洗濯、掃除をしていただき、とても助かりました。だから、もし躊躇している方がいらっしゃいましたら担当のケアマネージャーさんに事前に本人(私の場合は母親)の性格などについて相談しておくのも大切かもしれません。ちなみに私たちの家族の場合は、物理的な援助も助かりましたが、一番助かったのは平日の日中にひとりで家にいた母親がヘルパーさんに入ってもらうことにより「母の一人になる時間が減る」という安心感があり、精神的な不安が軽減されました。今でも介護保険を活用せず、家族で順番で数日に1度、あるいは毎日母・父を見に行く、手伝いをする家庭もあるかと思いますが、うまく介護保険を活用して家族の不安も軽減することが重要ではないかと思います。

■介護の求人でよく見る家事援助と身体介助
介護職には求人を見ていたらよく書いてありますが大きくわけて二つあります。
①家事援助(調理、洗濯、清掃などの援助)
②身体介助(入浴、食事、排せつなどの介助)
どちらも文字から創造がつきますが、そのままです。時給は、身体介助の方が断然高いです。

自分の家に知らない人を入れるのに抵抗がある日本人

▲介護ベッドを組み立てている先生

福祉用具を上手に活用すると負担を大きく軽減できる

「快適な居住環境整備と介護」ということで、午後は横浜市西区にある福祉用具センターの先生が講師です。介護ベッド(介護保険の名称は「特殊寝台」)や車いす、手すり、スロープ、歩行器の体験や見学です。福祉用具は、介護認定を受けている方であれば1割の負担で利用することができます。例えば、ベッドであれば月1,500円前後の負担で利用することができます。ですので、必要以上にレンタルする必要はありませんが、上手に活用すると介護を受ける方、介護をする方にとっても負担を軽減できるのではないかと思います。
ちなみに今日は普段あまり見ることのできない、組み立て前の状態(パーツ)から、先生が丁寧に組み立てをレクチャー&受講生も少しお手伝いしながら介護ベッドが完成しました。最近発売されたばかりの最新の介護ベッドだったのですが、先生の段取りの良さもありましたが、受講生に教えながらも10分程度で組みあがりました。そして、驚いたのはパーツの少なさ。時代が変わるとパーツも変わりますね。

さて、今日一番盛り上がったのは、車いすで段差をこえる実技でした。ペアになって、車いすに乗る人、介助する人がそれぞれ段差をこえることをしました。すでに仕事をしている人にとっては日常的に接する車いすですが、そうでない方にとっては初体験ですね。

■名言
午前の先生の「良かれとしてやったことが仇(あだ)になることもある」

補足としては、訪問介護で家事援助をしたときに介護職の「よかれ」でしたことが、利用者にとっては「よかれ」ではないことがあるので、しっかりと利用者に聞いてからやりましょう、ということです。例えば、シンクの汚れが気になり「よかれ」で掃除したら怒られたなど。そう、それぞれの家のルールがあるので自分の「よかれ」で判断せず、ちゃんと利用者に確認しましょう。

福祉用具を上手に活用すると負担を大きく軽減できる

▲歩行車(写真左)とシルバーカー(写真右)。歩行者は介護保険の適用で、シルバーカーは適用外

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