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2015年11月30日

介護付有料老人ホーム「グレースメイト中村橋」(オールライフメイト)

練馬区向山にある「グレースメイト中村橋」を取材。

お探し介護ライターが実際に施設へ足を運んで、見て、聞いて、体験して、感じたことをありのままに報告する施設訪問レポート。今回は「グレースメイト中村橋」を訪ねました。前回レポートした「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」に続き、グレースメイトシリーズの2施設目となります。

■中村橋駅より徒歩2分、“グレースタウン”へも徒歩圏内

 「グレースメイト中村橋」をはじめとするグレースメイトシリーズの運営は、オールライフメイトという会社。姉妹施設として「グレースメイト松戸」(平成14年12月開業)、「グレースメイト鷺ノ宮」(平成17年11月開業)、「グレースメイト目白」(平成22年5月開業)、「グレースメイト鷺ノ宮 弐番館」(平成25年9月開業)、そして前回訪問した「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」(平成26年10月開業)の5施設があり、今回の「グレースメイト中村橋」(平成26年7月開業)と合わせて、6つの施設を運営しています。
その中でも、「グレースメイト鷺ノ宮」「グレースメイト鷺ノ宮 弐番館」「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」の3施設は、ほぼ隣り合わせといっていいぐらい密集して建っていて、“グレースタウン”を形成している、というのは前回「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」のレポートで述べました。

 その“グレースタウン”の最寄駅は西武池袋線「中村橋」駅(パンフレットによると徒歩11分)。そして今回お邪魔した「グレースメイト中村橋」も、「中村橋」駅からグレースタウンとは反対側に2分ほど歩いたところに位置しますから、グレートタウンからも徒歩圏内、すなわち、グレースタウンの一角を占める存在であると言えます。
 姉妹施設が近隣にあると何かと都合よく、利用者にとっても交流が拡がるなどさまざまなメリットがあることは、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」の回で再三お伝えしたのでここでは割愛しますが、ここ「グレースメイト中村橋」もグレースタウンの1施設であり、近隣に3つもの姉妹施設を抱えていることをお忘れなく。ご検討の際には必ず考慮に入れておいてください。

ところで、「中村橋」という街、訪問した数日後にテレビ番組「アド街っく天国」(テレビ東京)で取り上げられていたのをたまたま見たんですが、いい街ですよね。なんでもアートの街らしくて、有名な美術館があったり、美味しいお店がたくさんあったりして、暮らしを楽しめそうな街です。「中村橋」駅周辺にもサンツ中村橋商店街があり、ちらっと見ただけですが、人通りもわりと多くて活気がある商店街のようです。
そんな「中村橋」駅から徒歩わずか2分という好立地に「グレースメイト中村橋」はあるということも、長所の1つ。あるいてすぐの駅前に生活に必要なものがたいてい揃っていて、電車に乗れば池袋まで13分、乗り換えなしで行けちゃいます。都市生活の利便性をほぼ最大限に享受できて、なおかつ、駅近ながら繁華街から離れた通りに面していますので騒音に悩まされることもないでしょう。周辺には豊島園、向山庭園、中村かしわ公園もあって、散歩するにもよさそうです。もしここがマンションだったら、相当、資産価値は高いのではないでしょうか。

■機能訓練が充実

ということで、「グレースメイト中村橋」に到着。外観は、まあ、普通です。いや、いい意味での普通ですよ。変に気取らず、オーソドックスで落ち着いた佇まい。じつは取材したのが「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同日で、その高級感漂う外観を見た後だったので、それに比べれば普通というだけで、決して悪くはありません。ただ、ここも一見老人ホームとはわからないような高級マンション風なんですが、そういう表現は今まで何度も使ってきたので、ここでは止めておことうと思いまして(結局使ってしまいましたが)。もっと他にいい表現がないか、勉強しないといけませんね。

中に入ると、明るいエントランスの左手にロビーラウンジ。応接ソファがあって、その周りに機能訓練のための道具が置いてありました。ということは、談話コーナーの横で機能訓練も行っているようですが、これは駅近の土地代を考えたらスペースの余裕はないでしょうから、仕方ないことだと思います。それに談話コーナーは2Fと5Fにもありますから、来客の対応などで機能訓練が妨げられることもなさそうですし。後でも触れますが、理学療養士・言語聴覚士によるさまざまな機能訓練も当施設のポイントの1つ。その充実ぶりが、機能訓練の道具の多さからも伺えます。

ソファの後ろには紙でつくったお神輿が置いてありました。入居者がつくったものだそうですが、ちょっとした大作です。こうした創作活動もレクリエーションの一環でしょうね。ちなみに掲示板に張り出されていたカレンダーをみると、カラオケ、シニアヨガ、輪投げ、ストラックアウト、スポーツ吹き矢、風船バレー、フラワーアレンジメントなどなどじつに様々な予定が書き込まれていて、その予定を見ただけでも楽しそうな雰囲気が伝わってきます。他にも美容レク、書道レク、脳トレ、STレクなど、どんな内容なのか気になるものから、往診や歯科、そして誕生日会等々、毎日が何かしらの予定で埋まっていて、入居者は忙しそう(笑)。まあ全部に参加しなくても、自分のペースで好きなものだけ参加すればいいんでしょうけど。いずれにしてもお楽しみは多彩のようで、活き活きした暮らしが送れそうです。

奥に進めば、意外に広々とした食堂。先ほど、駅近の土地代を考えたらスペースに余裕はないだろうと失礼なことを申し上げましたが、なんのなんの、十分な広さの食堂です。明るくて清潔感もあります。そしてここの片隅にも機能訓練の道具が置いてあり、パンフレットでは「食堂兼機能訓練室」となっています。ここで食事や集団機能訓練、さまざまなイベントなどを行い、ロビーラウンジでは個別機能訓練を行っているようです。

明るいロビーラウンジ
紙で作ったお神輿。入居者の方々の大作
食堂・機能訓練室。奥の方でレクをしている

共用スペースのライブカメラはグレースメイトシリーズの特長の1つ

浴室はあいにく使用中で見ることができませんでしたが、パンフレットをみると機械浴ができる特別浴室に個室浴が2つ。「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同レベルとみていいでしょう。気になる食事も、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」でいただいたので、ここでは試食はしませんでしたが、お刺身の日や郷土料理の日など趣向をこらしたメニューが好評だそうです。1階にトイレの数が多いのも、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同じです。

そしてこれらの共有スペースには、ライブカメラが設置されており、入居者のご家族のみ、パソコンからオンラインで館内の様子を見ることができます。これも「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同じ。というか、これはグレースメイトシリーズ全施設共通のものだそうです。このライブカメラがあることでもたらされるご家族の安心感が、グレースメイトシリーズの大きな特長の1つです。

居室は、18㎡の全室個室が70室。「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」の居室が18.15㎡ですから、まあ、ほぼ同じです。むしろ入口付近に余裕を持たせているので広く感じます。もちろん介護用電動ベット、温水洗浄機能付トイレ、洗面台、収納家具、エアコン、カーテン、緊急コール設備、フットライト、スプリンクラー完備。居室の付属設備もグレースメイトシリーズ共通とみていいでしょう。

要するに、建物や設備等のハード面は、建物外観こそ「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」とは違うものの、その他はほぼすべて「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同レベル。強いて言えば、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」のエントランスロビーにズラリと並んでいた本格的なトレーニングマシンと、毎朝提供される焼きたてパンがここにはありませんが、それは近くですから、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」へ行けばいい、ということでしょう。姉妹施設が近くにあることのメリットがここでも生きてきます。


では、スタッフのサービスなどソフト面はどうでしょうか。こちらもグレースメイトシリーズの特長の通り、施設長自身が看護師資格者です。理学療養士・言語聴覚士も巡回して日常生活の訓練を行い、入居者の暮らしを支援しています。協力医療機関との連携の強さも、グレースメイトシリーズ共通です。まあ、言ってしまえばソフトの面も、「グレースメイト鷺ノ宮 参番館」と同レベルとみていいでしょう。

共用スペースのライブカメラはグレースメイトシリーズの特長の1つ
共用部にトイレが多いのもグレースメイトの特徴
共用スペースのライブカメラはグレースメイトシリーズの特長の1つ
お部屋は18㎡
共用スペースのライブカメラはグレースメイトシリーズの特長の1つ
カラオケも完備している。

医療分野でも介護分野でもともに経験豊富な施設長

ということで、「グレースメイト中村橋」の施設長にお話を伺いました。ここの施設長は看護師として大学病院などで8年ほど務めた後、行政訪問看護師として5年、ケアマネージャーとしても2年ほどの経験があるそうです。つまり、医療も介護も両方ともに実績十分、豊富な経験を持つ大ベテランなのです。女性に対して大ベテランなどと呼ぶのは失礼かもしれませんが。
 でも、ご本人はそうした経歴を決してひけらかすことのない、大変控えめな方です。いま述べた経歴は、私お探し介護ライターが記者魂(といえば聞こえはいいですが、ほとんどただの野次馬根性です)を発揮して、ズケズケと質問して、無理やり聞き出したようなもの。ほんとデリカシーがなくてすいません。

 こうした経験豊富な施設長だと、大変心強いことは間違いありませんが、具体的にどんな利点があるのでしょうか。考えられるのは、協力医療機関との連携において、医療知識が豊富で病院側の事情にも通じていることで、スムーズかつ強固な連携ができる、とか、自宅介護の経験もあるので、入居者の自宅や家族の事情なども理解できる、といったところでしょう。と言われても、ちょっと漠然としていてピンと来ないですよね。そこで、またしても無理やりですが、医療や介護の経験が役立つ具体的な事例を聞き出しました。

こうした施設ではどこでもやっていることでしょうが、入居者が入居する際、事前に健康状態をはじめとしたさまざまな情報をできる限り詳しく、書面に書いてもらいます。ところが現実は、「書面ではわからないことのほうが多いんです」と施設長。入居してからはじめて、書面からは予想できなかった問題に直面することが多々あるといいます。それはそうでしょうね。しかし、ある程度の医療知識と介護経験があれば、比較的ではありますが、書面からでも問題を察知して、予め備えができる場合もある、とのことです。

逆にいえば、書面などの限られた情報の中から、いかにして問題を察知できるか。あらゆる可能性を推察して、予め備えや対処ができるどうか。それが良い施設か悪い施設かの分かれ目である、といった見方もできます。つまり推察力というか、観察力ですよね。問題が起こってから対応するのは当たり前、問題が起こるその前に、わずかな兆候から危険察知し、未然に防ぐことができるのが良い施設。その推察力や観察力に役立つのは、やはり医療知識や介護経験であり、その知識や経験が豊富な人ほど、推察力や観察力が優れている、ということがいえます。

■介護の仕事は、「毎日が初めての経験ばかり」

 「施設長になってみて、どうですか?」と聞くと、「いつも初めての経験ばかりで驚いています」とのこと。これ、何気ないようですが、よく考えると非常に含蓄の深い言葉ですよ。こうした施設での仕事は、主に入居者の生活の支援です。ざっくばらんにいえば、食事、入浴、排泄といった身の回りのお世話。これらは毎日のことですから、傍からみればルーティンワーク、毎日が同じことの繰り返しだと思われがちです。

でも、実際に現場で作業している人にとっては、決して同じことの繰り返しではありません。現場を知らない私が言うのもなんですが、お探し介護ライターとして色んな方々のお話を聞いて、私はこう思っています。介護の仕事は、決してルーティンワークではない、と。一見同じにみえる仕事でも、日々変化する入居者の健康状態、ときには気分まで察知して、対応しなければいけないので、毎日同じではないんです。だから、毎日がはじめての経験と言っているのです。まあ、施設長としての経験も初めて、という意味合いも含まれているとは思いますが。でも、いくら経験が豊富でも、慢心せず、常に毎日が初めての経験であるという気持ちを持っている施設長。取材していても、いいことをアピールしようとはせず、むしろ施設にとっては都合の悪いことまで包み隠さず、率直に話してくれます。こういう人のほうが信頼できる、と感じたのは私だけではないでしょう。皆さんも機会があればぜひ一度、ここの施設長とじっくりお話してみて、控えめな語り口の裏に隠れた、熱い想いを感じ取っていただきたいものです。

 最後に、今の施設長の最大の課題が「スタッフの教育」とのことですので、その流れで、「どんな人にスタッフとして働いて欲しいですか?」という質問をしたところ、「人が見ていないところでも、同じ仕事ができる人」と答えてくれました。う~ん、またしても介護という仕事の本質をうまく言い表したような、深い深い言葉だと私は思いましたが、皆さんはどうお感じになりましたでしょうか。

医療分野でも介護分野でもともに経験豊富な施設長
看護師の資格を有する施設長
医療分野でも介護分野でもともに経験豊富な施設長
ボールを的に投げる。身体を動かく事は大切
医療分野でも介護分野でもともに経験豊富な施設長
グレースメイトのエントランス

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